LaTeX環境整備(TeXworks)

最近またLaTeXを時々使う機会があるのでLaTex環境を整備しようかと思い,そのメモです.

今回LaTeX環境としてTeXworksを導入します.

理由は無料であること・W32TeXによる初期設定が良いこと・補完機能があること・アウトライン(TeXworksではタグ)機能があること・latexmk設定が容易なことが挙げられます.

奥村晴彦 著 『LaTeX2e 美文書作成入門』 (改訂第5版) でもおすすめの統合環境になっているようです.

なお,今回のメモはWindows7 64bitにおける環境整備です.

Windows用日本語TeXのインストール

「角藤さんによるW32TeX」を使用していますが新しくなったりするのでTeXインストーラ3で再インストールします.

インストール情報などはTeX インストーラ 3 (abtexinst.exe) - TeX Wiki参照

その他のインストーラについてはTeX installers for Windows - TeX Wiki参照

TeXworksインストール

W32TeXにデフォルトで含まれいます.

別途のインストール情報などはTeXworks/インストール - TeX Wiki参照

TeXworks設定

最新版のW32Texでは組み込みのPDFビューアに日本語を表示させるための「cid-x.map」の内容も変更されていたので特に設定はいりません.

念のため組み込みの PDF ビューアに日本語を表示させるで確認します.

タイプセットの設定については後述します.

スペルチェックの辞書の設定についてはW32TeXにスペルチェックの辞書が含まれていますので設定不要です.

背景色・文字色の変更もできますが自分は特にしません.

詳細はTeXworks - TeX WikiTeXworks/設定/Windows - TeX Wiki参照

TeXworksタイプセットの設定

W32TeXではpdfpLaTeX がデフォルトになっていますので初期設定で日本語が使用できます.

一度のコンパイルで必要回数のコンパイルを行ってくれるlatexmkを利用したいので追加の設定をします.

なおlatexmkの実行にはPerlを動かす必要があるのでStrawberry Perlをインストールします.

Strawberry PerlのインストールについてはStrawberry Perl for Windowsを入れた - 結城浩のはてな日記Strawberry Perlのインストール: 小粋空間参照

追加のタイプセットはlatexmkからのdviとpdfファイルで十分なのでLatexmk1(以下のリンク先に合わせて)のみとします.

具体的には

TeXworks.exe実行 → ツールバーの編集から設定 → タブのタイプセットを選ぶ → タイプセットの方法の+ボタンをクリック

「タイプセットの方法を設定する」ウィンドウが開きます.
   名前に「Latexmk1」記入する.
   プログラムに「latexmk」を記入する.
   引数に「-e」
      「$latex=q/platex" "-synctex=1" "-kanji=utf8" "-guess-input-enc/」
      「-e」
      「$bibtex=q/pbibtex" "-kanji=utf8/」
      「-e」
      「$makeindex=q/mendex" "-U/」
      「-e」
      「$dvipdf=q/dvipdfmx" "%O" "-o" "%D" "%S/」
      「-norc」
      「-gg」
      「-pdfdvi」
      「$fullname」
   を+ボタンで追加する.

Latexmk1の設定が終了したらタイプセットタブのデフォルトをpdfLaTeXからLatexmk1に変更して終了します.

その他の追加のタイプセットについては自分は特にしません.

TeXworksタイプセットの設定の情報はTeXworksタイプセットの設定 - TeX Wiki参照

LaTeX使用上の注意点

texファイルが英数字でないとコンパイルできないのですが,以下の機能を使うためにコンパイルするtexファイルを(rootまで)含んだフォルダすべての名前を英数字とします.

具体的な例としてマイ ドキュメント以下のフォルダにtexファイルがある場合にはマイ ドキュメントより下のフォルダ名が英数字になっている必要があります(内部ではマイ ドキュメントはDocument).